【設置場所別】手すりのベストな高さとは?  

皆さんこんにちは。東京都練馬区を中心とした近郊エリアで、建築工事から土地建物売買等を含め数多くのリフォーム工事を手掛けているietomaです。


様々な場所に設けられている手すりには、危険防止や身体の動きをサポートする役割があります。

手すりの取り付けは、設置場所や高さ設定を誤ってしまうと、効果が半減してしまいます。そのため、一般的な目安の高さだけにとらわれず、それぞれのご自宅の状況や利用する方の身体の使い方に合わせた設置が必要です。

ご自宅や主に利用されるご家族にぴったりの手すり設置計画を考えるために、まずは、一般的な手すり設置の概要を理解しましょう。




■手すりには2種類ある


手すりの大きな役割は、動作をスムーズに行うこと、転倒を防ぐことの2種類あります。身体が不自由な方だけではなく、誰もが身体にかかる負荷や危険を減らして、安全に暮らすのに役立ちます。また、視覚に不自由がある方にとっては手すりに触ったり、手すりに沿って歩いたりと安心して移動するためのガイドの役割を持っています。

それぞれの役割から「歩行補助手すり」と「動作補助手すり」に分類することができます。



・歩行補助手すり

階段や廊下、スロープに設置する連続した長い手すりです。歩行する際に上から押さえつけながら手を滑らせて使用します



・動作補助手すり

トイレや浴室に設置するL字型やI字型の手すりです。しっかりと掴んでトイレから立ち上がったり、浴槽のふちをまたいだりする際に使用します。L字型の手すりは立座りの動作を助け、姿勢を安定させる特徴があります。




■手すり高さの目安


最も使いやすい手すりは、太ももの大転子の高さや手首の高さと合わせるとよいといわれています。

多くの人が利用する公共施設などでは80㎝程度の高さに設置されていますが、ご自宅に取り付ける場合は、主に使われる方の手首の高さを測って使いやすい高さに設置しましょう。

身長ごとの手首までの高さの平均は下記の通りです。


身長(cm) 床から手首までの高さ(cm)

155 = 74.5

158 = 78.0

165 = 83.0




■廊下の手すりの高さ



廊下には水平タイプの歩行補助手すりを設置します。使用する方の身長や身体機能によっても変わりますが、一般的には約75cm~85cmの高さで設置されることが大半で、80cm前後が最も使いやすい高さといわれています。また、掴んで力を入れるよりも、上から寄りかかるように身体を支えて使うため、太さは直径32㎜~36㎜前後とすると安定します。



・階段の手すりの高さ

階段には、連続タイプの歩行補助手すりを設置します。階段の踏み板の角部分から測って約75cm~80cmの高さに設置します。手すりの位置が高いと重心が身体の後ろ側にかかってしまうので危険ですので注意しましょう。できれば両側に設置するとこが望ましいですが、スペース上難しい場合は階段を下りる方が転倒の危険性が高いため、下りる時に利き手(麻痺等がある場合は力を入れやすい側)で掴める側に設置しましょう。太さは直径32㎜~36㎜前後とすると身体を支えやすくなり、動作姿勢が安定します。



・トイレの手すりの高さ

トイレの限られたスペースでは、L型手すりが一般的です。

縦の手すりは、立つ座るの動作時に利用するので、便器の20~30cm前にくるように設置しましょう。立つ座るの動作をする時は少し前かがみ気味の体勢の方が身体の重心が安定します。近くに設置しすぎると、上半身を起こした状態で使うこととなり、身体のバランスがとりづらくなるほか、余計な力が必要となり腕や肩に負担がかかってしまいます。

その他、両手で下着を着脱するために、立ち上がった状態で縦の手すりに身体を持たれかける使い方も考えられます。立ち上がった肩の高さよりも10cmほど長さに余裕があると安心です。

横の手すりは、便座に座った姿勢の維持や、便器に座る場所を調整するために水平移動する際に使用します。便座より23cm~30cm上に取り付けると使いやすくなります。ペーパーホルダーの位置と干渉する場合は、ペーパーホルダーと手すりが一体化した商品の利用も検討しましょう。

また、ドアの取り付け位置やスペースの関係で便座の前方に手すりを取り付ける場合は、立ち上がる際に頭を打たないように壁からの距離を十分に確保しましょう。


しっかりと握って使用するため、太さは28㎜~32㎜が使いやすいとされています。



・玄関の手すりの高さ

玄関には、縦型の手すりかL字型手すりを設置します。

縦手すりを框の真上部分、土間から約75~80cmの位置に設置します。框の上がり下り時に握って使うため、太さは握りやすい28㎜~32㎜㎜がおすすめです。

玄関内で移動するための水平手すりは、土間と床面、それぞれから約75~80cmの位置に設置します。縦手すりと組み合わせて連続させるとより安心です。


また、靴を立ったまま着脱するか、座って着脱するかによっても最適な手すりの設置場所は異なります。

靴を立ったまま着脱する場合は、框の上がり下り時に姿勢やバランスを安定させることが最も重要です。床面と土間の両方で使えるように長めの手すりを準備しましょう。

靴を座って着脱する場合は、帰宅して靴を脱いで框に腰掛けるときに方向転換が必要です。方向転換時の転倒を防ぐことが最も重要です。両手で縦手すりと水平手すりを持って身体を支えられるようにします。

玄関を安全に移動できると、外出する際の不安を減らすことができます。生活の範囲を狭めないためにも身体の状態を把握して効果的な位置を計画しましょう。




■まとめ


手すりの種類や設置場所ごとの一般的な取り付け高さについて解説しました。

手すりはホームセンターでも販売されており、DIYで簡単に取り付けできるイメージをお持ちの方もいらっしゃることと思います。しかし、壁の下地の状態によっては、ビスが効かない場合や荷重を支えられない場合もあり、転倒したり事故が起きたり大変危険です。また、必要とされる場所や高さからずれた場所に設置して、かえって邪魔になってしまうケースもあるので入念な計画が必要です。


主に利用する方の身体の負担を軽減した生活と、一緒に暮らすご家族にとっても快適な生活を叶えるために豊富な経験を持つプロフェッショナルに相談してみませんか?

下記のような点について、丁寧なヒアリングと現地調査を行った上、手すりの高さや設置場所、素材などについてアドバイスと提案をさせていただきます。


◆どのような使い方をするのか・・・基本的に一人で動くことが目的か、介助者が付き添う前提なのかによって、スペースの取り方や設置する側が変わってきます。

◆どのような目的で設置するのか・・・生活している中で不安を感じた内容について、どのように変わることが目的化を明確にしましょう。

◆主に利用する人の体格・・・身長や手の長さ、足の長さに合わせた高さ設定や体格によっては、一般的な設置場所にスペースが足りず付けられない可能性もあります。豊富な経験に基づいた代替案を提案します。

◆日頃の動作の様子や利き手に合わせた設置場所・・・いつも壁に手をついている部分の壁紙には手あかがついていることが多いです。無意識に手を伸ばしている場所に掴みやすい手すりがあれば、より動きやすくなります。



ietomaでは、内装工事をはじめとする住宅設備全般のリフォームや、住宅の大規模工事を手掛けています。要介護認定を受けている場合、手すりの設置に補助金を利用可能です。介護リフォームなどの補助金申請のサポートも行っており、制度利用時のアドバイスを行うとともに、最適なプランをご提案いたします。お見積もりは無料で承っておりますので、補助金を使ったお得なリフォームをご検討中の方はお気軽にご相談ください。